包茎について
包茎とは、包皮の先端が狭いなどの理由によって、包皮を亀頭の後方まで十分にむくことができない状態です。
一方、普段は亀頭が包皮に覆われていても、無理なく包皮をむくことができ、痛みや炎症、排尿の問題などがなければ、通常は治療を必要としません。
なお、子どもでは包皮と亀頭が癒着し、包皮を十分にむけない状態が一般的です。成長とともに自然にむけるようになることが多いため、無理に包皮をむかないようにしてください。一般には、包皮の状態について次のような名称が使われています。
仮性包茎
仮性包茎とは、普段は亀頭が包皮に覆われていますが、包皮を無理なくむいて亀頭を露出できる状態を指す一般的な呼び方です。
痛み、排尿障害、炎症などがなければ、通常は治療を必要としません。入浴時には、無理のない範囲で包皮をむき、ぬるま湯でやさしく洗いましょう。石けんで強くこすったり、何度も洗ったりする必要はありません。
亀頭や包皮の赤み、腫れ、痛み、かゆみなどを繰り返す場合には、亀頭包皮炎などが関係している可能性があるため、泌尿器科へご相談ください。
真性包茎
真性包茎とは、包皮の先端が狭く、包皮を亀頭の後方までむくことができない状態です。
包皮を無理にむこうとすると、痛みや出血、皮膚の傷などが生じることがあります。また、亀頭包皮炎を繰り返す、排尿時に包皮が大きく膨らむ、尿が出にくい、勃起時や性行為の際に痛みがあるなどの症状を伴う場合があります。
嵌頓包茎
嵌頓包茎とは、むいた包皮が亀頭の後方で締め付けられ、元の位置へ戻せなくなった状態です。
亀頭や包皮が腫れて強く痛み、血流が障害される可能性があります。放置すると組織が傷むおそれがあるため、嵌頓包茎は速やかな処置が必要な状態です。
包皮が戻らなくなり、亀頭や包皮の腫れ・痛みがある場合には、自分で無理に処置しようとせず、直ちに泌尿器科を受診してください。
包茎によって起こることがある疾患・症状
亀頭包皮炎
亀頭包皮炎とは、亀頭や包皮に赤み、腫れ、かゆみ、痛みなどの炎症が生じる状態です。膿や分泌物、悪臭、排尿時の痛みなどを伴うこともあります。
原因には、細菌やカンジダなどの真菌による感染のほか、汗や汚れ、洗いすぎ、石けんなどによる刺激、湿疹や皮膚の病気などがあります。
治療では、症状の程度に合わせて抗生物質の外用薬や内服薬を使用します。
包皮を無理にむくと、出血や傷、嵌頓包茎を起こす可能性があります。腫れや痛みが強い場合や、膿がたまっている場合には、自己判断で処置せず泌尿器科へご相談ください。
尿路感染症
包皮内に尿や分泌物がたまりやすい状態では、尿路感染症のリスクに関係することがあります。特に、乳幼児や尿路の病気があるお子さん、尿路感染症を繰り返す方では注意が必要です。
排尿障害
包茎による排尿障害としては、尿の勢いが弱くなる、排尿に時間がかかる、排尿時に包皮が風船のように膨らむなどの排尿障害が起こることがあります。
包茎の治療
包茎があっても、痛みや炎症、排尿の問題などがなければ、必ずしも治療が必要になるわけではありません。
一方、次のような症状がある場合には、治療を検討します。
- 亀頭包皮炎を繰り返す
- 包皮が裂れて、痛みや出血が生じる
- 勃起時や性行為の際に痛みがある
- 尿の勢いが弱い、または排尿に時間がかかる
- 包皮をむいた後に、元へ戻しにくい
- 包皮が硬くなり、以前よりむきにくくなった
治療方法は、年齢、包皮口の狭さ、瘢痕の有無、症状などを確認したうえで選択します
保存的治療
包皮の瘢痕が強くなく、包皮口を少しずつ広げられる状態では、必要に応じて外用薬などを使用しながら、痛みのない範囲で包皮口をやさしく伸ばす治療を行うことがあります。
無理に亀頭を露出させようとしたり、包皮を強く引っ張ったり、亀頭と包皮の癒着を無理に剥がしたりすると、出血や傷が生じ、かえって包皮が硬く狭くなることがあります。
また、包皮をむいた後に元へ戻さないままにすると、嵌頓包茎を起こす可能性があります。自己判断で無理に行わず、速やかに泌尿器科へ受診してください。
子供の場合は、成長の過程で包皮を十分にむけないことも一般的です。年齢だけを理由に治療するのではなく、炎症や排尿障害、瘢痕などの有無を確認して治療方針を決めます。
手術治療
包皮口の瘢痕や狭窄が強い場合、亀頭包皮炎を繰り返す場合、勃起時や性行為の際に痛みがある場合、保存的治療で十分な改善が得られない場合などには、手術を検討します。
包皮の狭くなった部分を含めて適切な範囲を切除し、亀頭を無理なく露出できる状態に整えます。
よくある質問
包茎を自分で治療することは可能ですか?
包茎の手術にかかる時間は何分ほどですか?
包茎手術そのものにかかる時間は、一般的に30分程度です。
ただし、麻酔や術前の準備、術後の確認などを含めると、院内での滞在時間はもう少し長くなることがあります。
症状や手術内容によって所要時間は異なるため、診察時に詳しくご説明いたします。
仮性包茎の場合は、治療する必要がありますか?
包茎手術後に性感が鈍ったりEDを引き起こすことはありますか?
包茎手術は、主に余分な包皮を切除する手術であり、勃起機能そのものに直接影響する可能性は一般的には高くありません。
一方で、術後しばらくは違和感や感覚の変化を自覚することがあります。また、性感の感じ方には個人差があり、心理的な不安が影響することもあります。
当院では、患者さんの包皮の状態を確認したうえで、切除範囲や仕上がりに配慮しながら手術を行います。ご不安な点がある場合には、診察時に詳しくご説明いたします。

