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尿路結石(尿管結石・膀胱結石・腎臓結石・尿道結石)

尿路結石について

尿路結石とは、腎臓・尿管・膀胱・尿道など、尿の通り道に結石ができる病気です。
結石は、尿の中に含まれるカルシウム、シュウ酸、リン酸、尿酸などの成分が結晶化し、徐々に大きくなることで形成されます。
結石が腎臓にある間は無症状のこともありますが、尿管に移動して詰まると、背中やわき腹、下腹部に突然強い痛みを起こすことがあります。血尿、吐き気、頻尿、残尿感などを伴うこともあります。
尿路結石は比較的身近な病気で、日本人では生涯のうちに約10%前後の方が経験するとされています。男性に多く、男性では約7人に1人、女性では約15人に1人が経験するという報告もあります。
発症年齢は、男性では30〜50歳代、女性では50〜60歳代に多い傾向があります。
尿路結石は、食生活や肥満のほか、糖尿病、高血圧症、高尿酸血症などの生活習慣病との関連も知られています。
結石の種類には、シュウ酸カルシウム結石、リン酸カルシウム結石、尿酸結石、シスチン結石などがあり、なかでもカルシウムを主成分とする結石が多くみられます。

尿路結石の原因

尿路結石の発症には、水分摂取量の不足や発汗による尿量の減少、食事内容、塩分や動物性たんぱく質の過剰摂取、肥満、体質など、さまざまな要因が関係しています。
また、糖尿病、高血圧症、高尿酸血症などの生活習慣病との関連も知られています。
多くの場合、結石は腎臓で形成されます。腎臓にある間は無症状のこともありますが、結石が尿管へ移動して尿の流れを妨げると、背中やわき腹、下腹部などに強い痛みを起こすことがあります。
また、前立腺肥大症や神経因性膀胱などによって、膀胱内に尿が残りやすく、尿が停滞する状態が続くと、膀胱結石ができることもあります。
結石が尿路を刺激することで血尿を起こしたり、尿の流れが妨げられることで水腎症を起こしたり、尿路感染症を合併したりすることもあります。

尿路結石と尿管結石の違い

尿は腎臓でつくられ、尿管を通って膀胱にたまり、尿道から体外へ排出されます。この尿の通り道にできる結石をまとめて「尿路結石」と呼びます。
結石がある場所によって呼び方が異なり、腎臓にあるものを「腎結石」、尿管にあるものを「尿管結石」、膀胱にあるものを「膀胱結石」、尿道にあるものを「尿道結石」と呼びます。
このうち、腎結石と尿管結石は「上部尿路結石」と呼ばれ、尿路結石の多くを占めます。
腎結石は自覚症状がないこともありますが、腎臓にあった結石が尿管へ移動すると「尿管結石」となり、尿の流れを妨げることで、背中やわき腹、下腹部などに突然強い痛みを起こすことがあります。
このように、「尿路結石」は尿路にできる結石全体の総称で、そのうち尿管に結石がある状態を「尿管結石」と呼びます。

尿管結石の症状

尿管結石では、以下のような症状がみられることがあります。

など

尿管結石の代表的な症状は、背中や腰、わき腹、下腹部などに突然起こる強い痛みです。
結石によって尿の流れが妨げられると、腎臓や尿管に負担がかかり、強い痛みを起こします。痛みは波のように強くなったり弱くなったりすることがあり、吐き気や嘔吐、冷や汗などを伴うこともあります。
また、結石が膀胱に近い位置まで移動すると、頻尿や尿意切迫感、排尿時の違和感などが現れることがあります。
小さな結石では自然に排出されることもありますが、結石の大きさや位置、痛みの程度、尿路閉塞の有無、腎機能などによっては、積極的な治療が必要となることがあります。特に、発熱や悪寒を伴う場合には、尿路感染症を合併して重症化する可能性があります。尿管結石が疑われる症状に発熱を伴う場合には、速やかに泌尿器科を受診してください。

尿路結石の検査

尿路結石が疑われる場合には、症状や診察所見に応じて、尿検査、超音波検査、レントゲン検査、CT検査、血液検査などを行います。
尿検査では血尿や尿路感染症の有無などを確認し、血液検査では腎機能や炎症の程度、尿酸値なども調べます。
超音波検査では、腎臓や膀胱の状態、結石、水腎症などを確認します。放射線被ばくがなく、身体への負担が少ない検査です。
レントゲン検査では結石の位置や大きさを確認できる場合がありますが、尿酸結石など、結石の種類によっては写りにくいことがあります。
CT検査は尿路結石の診断に有用で、結石の有無や位置、大きさだけでなく、尿路閉塞や水腎症の程度なども詳しく確認することができます。

CT検査

尿路結石の治療

尿路結石の治療は、結石がある場所や大きさ、症状、尿路閉塞や感染の有無、腎機能への影響などを踏まえて選択します。
尿管結石では、自然排石を待つ保存療法のほか、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や経尿道的尿路結石除去術(TUL)などの治療があります

保存療法

結石が小さい場合には、自然に尿と一緒に排出されることがあります。
保存療法では、水分摂取、痛み止めによる疼痛コントロール、排石を促す薬の使用などを行いながら、自然排石を待ちます。
尚、痛みが強い場合や、発熱を伴う場合、腎機能への影響が疑われる場合には、早めの治療が必要になることがあります。
排出された結石を確認できた場合には、結石の成分を分析することで、原因の評価や再発予防に役立てることができます。

体外衝撃波結石破砕術(ESWL)

体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は、体の外から衝撃波を当てて結石を砕き、細かくなった結石を尿とともに排出させる治療です。
身体への負担が比較的少なく、結石の大きさや位置などによっては外来で行われることもあります。
一方、結石の大きさや位置、硬さなどによっては十分に砕けない場合があり、複数回の治療や別の治療が必要になることもあります。

経尿道的結石破砕術(TUL)

経尿道的尿路結石除去術(TUL)は、尿道から細い内視鏡を挿入し、尿管や腎臓にある結石を直接確認しながら、レーザーなどで砕いて取り除く治療です。
自然排石が難しい結石や、結石の位置・大きさ、症状、尿路閉塞の状態などから積極的な治療が必要な場合に検討されます。
ESWLと比べて、1回の治療で結石を取り除ける可能性が高い一方、侵襲性や合併症のリスクなども考慮して治療方法を選択します。
基本的には入院で行われることが多く、出血、感染、尿管の損傷、術後の尿管狭窄などの合併症が起こることがあります。
当院で専門的な結石除去治療が必要と判断した場合には、適切な医療機関をご紹介します。

尿管結石については、YouTube動画でも詳しく解説しています。
症状や原因、検査、治療、予防について詳しく知りたい方は、ぜひあわせてご覧ください。

尿管結石の症状・原因・検査・治療法について

尿路結石の予防方法や、控えたほうが良い食べ物、おすすめの食べ物について

よくある質問

尿路結石の効果的な予防法は何ですか?

路結石の再発予防の基本は、十分な水分をとって尿量を確保することです。
尿量が少なくなると、尿の中に含まれるカルシウムやシュウ酸、尿酸などの結石形成に関わる成分の濃度が高くなり、結晶ができやすくなります。
1日の尿量が2L以上になることを目標に、そのため食事以外に1日2L以上の水分をとることが推奨されています。
一度に大量に飲むのではなく、こまめな水分補給を心がけましょう。特に汗をかきやすい夏場や運動時には、失われる水分を補うことが大切です。
また、塩分や動物性たんぱく質の過剰摂取を避け、バランスのよい食生活を心がけることや、適正体重を維持することも再発予防に重要です。
ただし、心臓病や腎臓病などで水分摂取量について指示を受けている方は、自己判断で水分量を増やさず、主治医の指示に従ってください。

尿路結石になりやすい人の特徴は何ですか?

尿路結石は、水分摂取量や食生活、肥満、体質など、さまざまな要因によって起こりやすくなることがあります。
特に、以下のような方では注意が必要です。

  • 水分摂取量が少ない方
  • 汗をかく機会が多く、尿量が少なくなりやすい方 
  • 塩分や動物性たんぱく質を多く摂る方
  • 肥満やメタボリックシンドロームがある方
  • 過去に尿路結石を起こしたことがある方
  • 家族に尿路結石を起こしたことがある方

尿量が少なくなると、尿の中に含まれるカルシウムやシュウ酸、尿酸などの成分が濃くなり、結石ができやすくなります。また、肥満やメタボリックシンドロームなどの生活習慣に関連する要因や、遺伝的な体質が関係することもあります。
尿路結石の予防・再発予防には、十分な水分をとって尿量を確保し、塩分や動物性たんぱく質の摂りすぎを避け、適正体重を維持することが大切です。

尿路結石の再発率はどのくらいですか?

尿路結石は、再発しやすい病気として知られています。
再発率は結石の種類や患者さんの状態などによって異なりますが、一般的に、5年でおよそ45%、10年でおよそ60%に達するといわれています。
そのため、一度結石がなくなった後も、水分摂取や食生活などの再発予防を続けることが大切です。
また、結石を繰り返す方や再発リスクが高い方では、結石成分の分析や血液・尿検査などを行い、原因に応じた再発予防や経過観察を行うことがあります。

結石が溜まりやすい体質など遺伝の要因はありますか?

はい。尿路結石の発症には、食生活や水分摂取量などの生活環境だけでなく、体質や遺伝的な要因が関係することもあります。
家族に尿路結石の方がいる場合には結石ができやすい傾向がみられることがありますが、遺伝だけで発症が決まるわけではありません。
また、まれですが、シスチン尿症や原発性高シュウ酸尿症などの遺伝性疾患によって尿路結石を繰り返すこともあります。
結石を繰り返す場合や若い年齢から何度も結石ができる場合、家族にも結石を繰り返す方がいる場合などには、血液検査や尿検査、結石成分の分析などを行い、背景にある原因を詳しく調べることがあります。

ストレスによって尿路結石になりますか?

ストレスが尿路結石を直接引き起こすことは、現時点では明確に証明されていません。
ストレスや心理的負担と尿路結石との関連を示した研究もありますが、その因果関係については十分に分かっていません。
尿路結石の予防では、ストレスの有無にかかわらず、十分な水分摂取やバランスのよい食生活、適正体重の維持などを心がけることが大切です。

水分補給に適した飲み物は何ですか?

尿路結石の予防のための水分補給には、水を基本とすることをおすすめします。 麦茶などの無糖のお茶も、水分補給に利用できます。
一方、糖分を多く含む清涼飲料水などは摂りすぎないようにしましょう。アルコールは、尿路結石予防のための水分補給には適していません。
大切なのは、特定の飲み物を大量に飲むことではなく、水を中心にこまめに水分をとり、十分な尿量を確保することです。

運動によって結石を排出させることはできますか?

尿管結石が自然に排出されるかどうかは、主に結石の大きさや位置などによって異なります。一般に、小さな結石ほど自然に排出されやすい傾向があります。
ウォーキングなどの運動によって結石が排出されやすくなるという十分な根拠はないため、結石を出す目的で無理に運動する必要はありません。
体調がよく痛みが落ち着いている場合には、無理のない範囲で日常生活や軽い運動を行っても差し支えないことが多いですが、強い痛み、発熱・悪寒、吐き気・嘔吐などがある場合には無理をせず、泌尿器科を受診してください。

結石が自然に排石されたかどうかを確認するにはどうしたらよいですか?

結石が自然に排出されると、痛みや血尿などの症状が改善することがあります。
ただし、痛みがなくなったからといって、必ずしも結石が排出されたとは限りません。 尿管内に結石が残っていても、症状が一時的に軽くなることがあります。
排出された結石を実際に確認できていない場合には、結石の種類やこれまでの経過などに応じて、超音波検査やレントゲン検査、必要に応じてCT検査などを行い、結石が残っていないか、水腎症などがないかを確認することがあります。
排出した結石を回収できた場合には、受診時にお持ちいただくと、結石成分の分析によって再発予防の参考になることがあります。

この記事の執筆者

院長 中村 勇貴(なかむら ゆうき)

院長 中村 勇貴
(なかむら ゆうき)

経歴

  • 2014年3月
    北里大学医学部医学科卒業
  • 2014年4月~2016年3月
    埼玉県さいたま市 自治医科大学附属さいたま医療センター 初期研修医として勤務
  • 2016年4月
    自治医科大学附属さいたま医療センター 泌尿器科入局
  • 2016年4月~2023年9月
    自治医科大学附属さいたま医療センター、蓮田病院、さいたま市民医療センター、西大宮病院、西部総合病院、埼玉県央病院、東鷲宮病院、埼玉県内のクリニックに勤務
  • 2023年10月~現在
    都内クリニック院長や千葉県内のクリニック院長歴任

資格

  • 日本泌尿器科学会泌尿器科専⾨医
  • 日本泌尿器科学会泌尿器科指導医
  • ⽇本がん治療認定機構 がん治療認定医
  • 日本抗加齢医学会 抗加齢医学専門医
  • ⽇本ロボット外科学会 Robo-Doc Pilot 国内A級認定医
  • 日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
  • 日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器ロボット支援手術プロクター認定医
  • 日本内視鏡外科学会 腹腔鏡技術認定医(泌尿器科領域)
  • Intuitive Surgical da vinci certificate
  • ⽇本化学療法学会 抗菌化学療法認定医
  • ⽇本メンズヘルス医学会 テストステロン治療認定医
  • 難病指定医
  • グラクソ・スミスクライン ボトックス療法講習修了
  • Boston Scientific Rezumeシステムハンズオンセミナー修了(WAVE治療)
  • 前立腺吊り上げ術(UROLIFT)執刀ライセンス
  • 緩和ケア研修会修了
  • エピペン処方医
  • ⽇本医師会認定産業医

副院長 中村 京香(なかむら きょうか)

副院長 中村 京香
(なかむら きょうか)

経歴

  • 2017年 東邦大学医学部医学科卒
  • 2019年 東邦大学医療センター 大森病院皮膚科 入局
  • 2020年 日産厚生会 玉川病院皮膚科
  • 2023年 東邦大学医療センター 大森病院皮膚科 帰局
  • 2025年 都内皮膚科・美容皮膚科クリニック勤務

資格

  • 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
  • ボトックスビスタ®認定医
  • ジュビダームビスタ®認定医

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