予防接種について
予防接種とは、ワクチンを接種することで特定の感染症に対する免疫をつけ、感染や発症、重症化のリスクを減らすことを目的としたものです。
ワクチンによって期待できる効果や接種する時期は異なりますが、感染症による重症化や合併症を予防するうえで重要な役割があります。
年齢や基礎疾患、これまでの接種歴などに応じて、適切な時期に必要な予防接種を受けることが大切です。
予防接種の種類
ワクチンには、使用する病原体や成分、免疫をつける仕組みなどによっていくつかの種類があります。主なものに、不活化ワクチン、トキソイド、生ワクチン、組換えワクチンなどがあります。
不活化ワクチン
不活化ワクチンは、感染する能力をなくした病原体や、その一部の成分などを利用して免疫をつけるワクチンです。
ワクチンの種類によっては、十分な免疫を得たり、その効果を維持したりするために、複数回の接種や追加接種が必要となります。
季節性インフルエンザワクチンなどが代表的です。
トキソイド
トキソイドは、細菌がつくる毒素を無毒化し、免疫をつけられるようにしたワクチンです。
病原体そのものではなく毒素に対する免疫をつけることを目的としており、ワクチンの種類や接種歴に応じて、複数回の接種や追加接種が必要となる場合があります。
破傷風などのワクチンに用いられています。
生ワクチン
生ワクチンは、病原性を弱めた細菌やウイルスを利用して免疫をつけるワクチンです。
実際の感染に近い免疫反応が得られることが特徴ですが、必要な接種回数や効果の持続期間はワクチンによって異なります。
免疫機能が低下している方や妊娠中の方などは、ワクチンの種類によって接種できない場合があるため、接種前に医師へご相談ください。
また、異なる注射生ワクチンを続けて接種する場合は、原則として27日以上の間隔をあける必要があります。
組換えワクチン
組換えワクチンは、遺伝子組換え技術などを用いて作られた病原体の一部の成分を利用し、免疫をつけるワクチンです。
病原体そのものを使用しないため、ワクチンによって感染症を発症することはありません。ワクチンごとに決められた回数や間隔で接種します。
帯状疱疹の予防に使用される組換えワクチンなどがあります。
予防接種の副反応
ワクチン接種後には、接種した部位の痛み・赤み・腫れ、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、だるさなどの副反応がみられることがあります。
これらの症状の多くは軽度で、通常は数日以内に改善します。一方で、頻度はまれですが、アナフィラキシーなどの重い副反応が生じることもあります。
接種後に息苦しさ、全身のじんましん、顔や喉の腫れ、意識がもうろうとするなどの症状が現れた場合には、速やかに医療機関を受診してください。
重い健康被害が生じた場合
予防接種によって重い健康被害が生じた場合には、接種したワクチンや接種制度に応じて、公的な救済制度の対象となる場合があります。
予防接種法に基づく定期接種などによる健康被害については、予防接種との因果関係が認定された場合、予防接種健康被害救済制度による給付を受けることができます。
また、任意接種による健康被害については、一定の要件を満たした場合に、PMDA(医薬品医療機器総合機構)の医薬品副作用被害救済制度の対象となることがあります。
予防接種が受けられない方
以下に該当する方は、予防接種を受けられない場合があります。
- 明らかな発熱がある方(通常37.5℃以上)
- 重い急性疾患にかかっている方
- 接種しようとするワクチンの成分によって、過去にアナフィラキシーをこしたことがある方
- その他、予防接種を行うことが適当でないと医師が判断した方
など
また、ワクチンの種類によっては、妊娠中の方や免疫機能が低下している方など、接種できない場合や接種に注意が必要な場合があります。
持病やアレルギー、過去の予防接種後の症状などでご不安がある方は、接種前に医師へご相談ください。
当院で受けられる予防接種
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹とは、子どもの頃にかかった水ぼうそうの水痘ウイルスが長期間体内に潜伏し、加齢や病気などによって免疫力が低下した際に再活性して発症する感染症です。主に50歳以上の高齢者に多く見られる傾向があります。帯状疱疹は、事前に帯状疱疹ワクチンを接種しておくことで発症リスクや重症化リスクを軽減することが可能です。
行田市の定期接種
対象者
現在行田市に住民登録があり、以下の1または2のいずれかの条件を満たしている方が対象です
- 年度内に65、70、75、80、85、90、95、100歳になる方が対象です。
- 接種日の年齢が60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能障害によって自立した日常生活が困難な方
接種対象期間
上記に示した「年度」とは、【毎年4月1日~翌年3月31日】の期間となります。
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌とは、肺炎の発症原因の中でも最も多い細菌です。肺炎球菌は、肺炎球菌ワクチンを接種することで発症や重症化を防ぐことが可能です。
なお、肺炎球菌ワクチンは一度接種すると5年間は効果が持続するため、接種は5年に一度となります。前回の接種から5年経過していない状態で再度接種すると、注射部位に激しい痛みを伴う副反応が出ることがあるため、接種の際には接種日時を記録しておくようにしましょう。
行田市の定期接種
対象者
- 現在行田市に住民登録がある方
- 接種当日の年齢が65歳の方
- 接種当日の年齢が60歳~64歳で、心臓、腎臓、呼吸器に障害があって日常生活に制限がかかっている方、及びヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害によって自立した日常生活がほとんど不可能な方(身体障害者手帳1級相当の方)
※なお、予防接種にはご本人の同意が必要となります。ご家族の意向のみでは接種は行えませんので、あらかじめご承知おきください。
接種対象期間
65歳の誕生日前日から66歳の誕生日前日まで
新型コロナウイルスワクチン
新型コロナウイルスワクチンとは、新型コロナウイルス感染症の発症や重症化を防ぐ効果のあるワクチンです。一方で、新型コロナウイルスワクチンは発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛、接種部位の痛み・腫れといったさまざまな副反応を起こすことが報告されています。また、稀にアナフィラキシーを起こすこともあるため、接種後最低15分間は院内待機して経過を観察する必要があります。
インフルエンザワクチン
インフルエンザは、毎年国内で冬場に猛威を振るう代表的な感染症の一つです。流行のピークは例年11月〜2月ごろのため、インフルエンザワクチンはその前の10月ごろに接種することをおすすめしています。
RSウイルス
RSウイルス感染症とは、主に鼻や喉、気管支、肺などの呼吸器に感染するウイルス性の感染症です。RSウイルス感染症は、RSウイルスワクチンを接種することで発症や重症化リスクを軽減することが可能です。また、妊婦の方が接種すると、RSウイルスが原因で発症する新生児や乳幼児の下気道疾患を予防することができます。
RSウイルスワクチンにはアブリスボとアレックスビーの2種類あり、アブリスボは60歳以上の成人の方か、妊婦の方が対象のワクチンとなります。一方、アレックスビーは一般的には60歳以上の高齢者が対象ですが、重症化リスクが高いと言われる50〜59歳も接種が可能です。
予防接種の費用
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ワクチン種類 |
保険適用(税込み) |
自費診療(税込み) |
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円 |
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肺炎球菌 |
円 |
円 |
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コロナウイルス |
円 |
円 |
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インフルエンザ |
円 |
円 |
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RSウイルス |
円 |
円 |
よくある質問
当日体調不良の場合には、予防接種は受けられませんか?
軽度の風邪程度の症状の場合には接種は可能ですが、発熱などがある場合には接種が行えない場合もあります。最終的には接種可能かは医師が判断します。
接種当日の主な注意点はなんですか?
接種当日は、過度な飲酒や激しい運動、長時間の入浴は控えてください。また、接種部位を強く擦るなどの刺激も避けましょう。
予防接種後に腕が痛みや腫れを起こしているのですが、問題ないですか?
ワクチンを接種すると、副反応によって接種部位に痛みや腫れをひきおこすことがあります。多くの場合は数日以内に自然に治まりますが、症状が長引いている場合には一度当院までご相談ください。
接種当日から運動は可能ですか?
接種当日は激しい運動は避け、安静状態を保つようにしましょう。翌日になって体調に問題がない場合には通常通り運動していただいて構いません。
接種当日から飲酒は可能ですか?
接種当日はできるだけ飲酒は避けましょう。翌日になって体調に問題がない場合には飲酒を再開しても構いませんが、過度な飲酒は控えるようにしましょう。
接種当日の服装はどうすれば良いですか?
予防接種は腕に行うため、接種当日は腕をスムーズに出しやすい服装でお越しください。
予防接種は何歳くらいまで行えば良いですか?
ほとんどの場合、予防接種に年齢の上限はありません。一般的に高齢者ほど感染症の発症リスクや重症化リスクが高まるため、医師が接種可能と判断した場合には何歳になっても積極的に接種することが望ましいとされます。

