蕁麻疹について
蕁麻疹とは、皮膚に突然、赤く盛り上がった膨疹が現れる病気です。
強いかゆみやチクチクした違和感を伴うことがあり、体のさまざまな部位に出ることがあります。
蕁麻疹の多くは、数十分から数時間以内に跡を残さず消えることが特徴です。一方で、症状が出たり消えたりを繰り返すこともあります。
蕁麻疹には、温度、汗、日光、圧迫、食べ物、薬剤など、きっかけが推測できるものもありますが、実際には明らかな原因が特定できない「特発性蕁麻疹」が最も多くみられます。
蕁麻疹と湿疹の違い
蕁麻疹と湿疹は赤みやかゆみなど似た症状を引き起こしますが、厳密には違う病気となります。蕁麻疹は、突然赤く盛り上がった膨疹が出現し、比較的短時間で消えることが多いのが特徴です。消えた後は、基本的に皮膚に跡を残しません。
一方、湿疹は赤み、かゆみ、カサつき、じゅくじゅく、皮むけなどを伴い、症状が数日以上続くことがあります。炎症が強い場合や掻き壊しを繰り返す場合には、色素沈着が残ることもあります。
蕁麻疹の原因
蕁麻疹の原因はさまざまです。温度差、汗、日光、圧迫などの物理的刺激、食べ物、薬、感染症、疲労、ストレスなどがきっかけになることがあります。
ただし、蕁麻疹の中には、検査をしてもはっきりとした原因が分からないものも多くあります。特に慢性的に繰り返す蕁麻疹では、特定の食べ物やアレルギーが原因ではないことも少なくありません。
子どもの場合は、風邪などの感染をきっかけに蕁麻疹が出ることがあります。この場合、体調の回復とともに自然に落ち着くこともあります。
蕁麻疹は、発症から6週間以内に治まるものを「急性蕁麻疹」、6週間以上にわたって症状を繰り返すものを「慢性蕁麻疹」と呼びます。慢性蕁麻疹は、数か月から数年続くこともあります。
蕁麻疹の検査
診察では、まず問診で症状が出た時期、持続時間、出やすいタイミング、食事や薬との関連、体調不良の有無などを確認します。あわせて、皮膚の状態を診察し、蕁麻疹のタイプを判断します。
必要に応じて、血液検査を行うことがあります。血液検査では、アレルギーの関与、炎症の有無、肝機能や甲状腺機能など、蕁麻疹に関連する可能性のある項目を確認します。
食べ物や薬剤など、特定の原因が疑われる場合には、アレルギー検査を検討することもあります。ただし、検査で陽性になったものが必ず蕁麻疹の原因とは限らないため、症状の経過や実際の誘因と合わせて総合的に判断します。
蕁麻疹の治療
蕁麻疹の治療では、主に抗アレルギー薬の内服を行います。これらの薬は、かゆみや赤み、膨疹の原因となるヒスタミンの働きを抑えることで、症状を改善します。
現在は、眠気が比較的少なく、効果が持続しやすい薬も多くあります。症状の程度や生活スタイルに合わせて、内服薬の種類や量を調整します。
蕁麻疹は、症状が落ち着いた後も再発を繰り返すことがあります。特に慢性蕁麻疹では、自己判断で薬を中止すると再燃することがあるため、医師の指示に沿って治療を続けることが大切です。
原因や悪化因子が分かっている場合には、それらをできるだけ避けることも重要です。入浴、飲酒、運動、ストレス、睡眠不足などで悪化することもあるため、症状が強い時期は体を温めすぎないようにし、刺激を避けて過ごしましょう。
よくある質問
蕁麻疹はストレスによって引き起こされますか?
ストレスだけが直接の原因とは限りませんが、ストレスや疲労、睡眠不足が蕁麻疹を悪化させることはあります。
蕁麻疹が出ている時期は、できるだけ無理をせず、十分な睡眠をとることが大切です。症状が強い場合や繰り返す場合は、早めにご相談ください。
蕁麻疹ができやすい部位はどこですか?
蕁麻疹は、顔、首、腕、足、体幹など、体のどの部位にも出ることがあります。
まぶたや唇が腫れる場合は、血管性浮腫と呼ばれるタイプの蕁麻疹のことがあります。息苦しさ、のどの違和感、腹痛、吐き気、ふらつきなどを伴う場合は、重いアレルギー反応の可能性があるため、速やかに医療機関を受診してください。
蕁麻疹の改善に市販薬は有効ですか?
軽い蕁麻疹であれば、市販の抗ヒスタミン薬で症状が落ち着くこともあります。
ただし、症状が広範囲に出ている場合、かゆみが強い場合、何度も繰り返す場合、数日以上続く場合は、医療機関で診察を受けることをおすすめします。症状に合った薬を選ぶことで、より安定した改善が期待できます。
蕁麻疹に良くない食べ物は何ですか?
すべての方に共通して「必ず避けるべき食べ物」があるわけではありません。
ただし、アルコール、香辛料の多い食事、青魚、甲殻類、加工食品、発酵食品などで症状が悪化する方もいます。特定の食べ物を食べた後に毎回蕁麻疹が出る場合は、食物アレルギーが関係している可能性もあります。
自己判断で極端な食事制限を行う必要はありませんが、気になる食品がある場合は、診察時にご相談ください。
蕁麻疹が1週間以上継続している場合には受診した方が良いですか?
蕁麻疹が1週間以上続く場合や、出たり消えたりを繰り返している場合は、一度受診することをおすすめします。
6週間以上続く場合は慢性蕁麻疹と呼ばれ、継続的な治療が必要になることがあります。早めに治療を始めることで、かゆみや再発を抑えやすくなります。
蕁麻疹を起こした際に注意すべきことは何ですか?
蕁麻疹が出ている時は、患部を掻きむしらないようにしましょう。掻くことで皮膚が刺激され、かゆみや赤みが悪化することがあります。
また、体が温まると症状が強くなることがあるため、熱いお風呂、激しい運動、飲酒は控えめにしましょう。締め付けの強い衣類や、皮膚をこする刺激も避けることをおすすめします。症状が強い場合は、無理に我慢せず、医療機関を受診してください。
蕁麻疹とがんには何か関係がありますか?
一般的な蕁麻疹とがんに、明らかな直接の関係があることは多くありません。
ただし、皮膚の赤みや腫れが長く続く場合、同じ場所に症状が残る場合、痛みや発熱を伴う場合などは、蕁麻疹以外の病気が隠れていることもあります。症状が長引く場合や、通常の蕁麻疹と様子が違う場合は、自己判断せずご相談ください。

